子供たちのヤマハピアノグレード ~8級おすすめ対策と受験しての感想~親の立場から

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ピアノグレード8級の問題集と長女が使用していたカデンツ用のテキスト。次女は展開形は自分で書き出したものと先生からのプリントで練習していました。

子供たちのヤマハピアノグレード ~8級おすすめ対策と受験しての感想~親の立場から

グレード8級とは、音楽の基礎力はあると認識されるレベルの級と聞いています。もちろん9級に比べてプラス1か月ぐらい下準備の期間は長めに考えておいた方がよいと思います。受験日の1か月前ぐらいに、受験会場と時間の連絡がはがきで届きます。

試験対策

ヤマハの教室や、ネットで購入できる試験問題集を1つ用意するといいと思います。今まではどの版の問題集もあまり変わり映えがありませんでしたが、2年ぐらい前に試験内容にホ短調が追加されたので直近のものの方がホ短調が入っているのでお勧めです。

試験内容(Bコース)

課題曲、初見、伴奏付け、メロディー聴奏、ハーモニー聴奏の5つの内容です。

試験は課題曲→初見→伴奏づけ(和音づけ、伴奏形を変える)→メロディー聴奏→ハーモニー聴奏の順です。

課題曲:用意した2曲を演奏します。

初見:その場で渡される8小節の楽譜を30秒予見(楽譜に目を通す)してから弾きます。

伴奏付け(和音づけ):その場で渡される8小節の楽譜のメロディーに和音をつけます。メロディーは試験官の先生(試験官)が1回、弾いてくれます。受ける子供(受験者)がそのメロディーに合わせて和音(両手カデンツ)を弾きます。続けて和音を伴奏の形で演奏します。

メロディー聴奏:試験官が何調の曲か教えてくれてから、4小節の曲を通して弾いてくれます。そのあと試験官が2小節ずつ分けて弾いてくれるので、メロディーを聞き取って、メロディーのみ受験者が弾きます(左手の和音は弾きません)。

 ハーモニー聴奏:試験官が何調の曲か教えてくれてから、4~5小節の両手カデンツを弾いてくれます。続いて受験者が弾きます。

 ポイント

すべて試験構成は9級と同じですが、全体に難しくなった感じです。子供たちが苦戦しているのはカデンツの展開形が出てくること。伴奏付けでは終止形が求められること。6/8拍子とホ短調が増えること。の3点です。終止形はグループレッスンのテキストの曲で自然と練習していく形をとります。レッスン中に先生が「これが終止形です。」といった曲に付箋等を貼っておき、その曲を主題範囲の調で変調してみることをおすすめします。試験が近づいたらその曲で変調しながら練習するほうが子供達にはわかりやすいと思いました。展開形はテストに向けて地道にコツコツ練習していく必要があります。

課題曲:弾く順番も申し込み用紙通りとなるので、担当講師の先生と相談してから申込用紙に記入するとよいと思います(申込用紙は担当講師の記載欄もあるので最終段階で先生も目を通す形になりますが…)。表現力と基礎技術(弾く姿勢など)で点数が付きます。我が家の長女は楽譜持ち込み、次女は暗譜していましたが、どちらでもよいようです。

初見:楽譜から音符の音の高さ・長さ(リズム)を読めることと符号を外さないで弾けることが要求されます。(8級もまだ速さは要求されません→これがほんと重要です。)

伴奏づけ:8級はカデンツの左手ヒントが9級と違ってありません。その場で渡される出題曲の符号でなに調か判断します。試験官がメロディーを一度通して弾くのでその調のカデンツを頭で思い浮かべながら聞きます。そのあと試験官が弾くメロディーに合わせる伴奏をつけます。最後は終止形です。続けて伴奏形でも弾きます。

メロディー聴奏:8級まではメロディーのみの聞き取りです。

ハーモニー聴奏:厄介な展開形が出てきます。試験官がなに調か教えてくれるので、展開形かどうか一番上の音を聞き取る訓練も必要になります。

練習するにあたって

練習する順番は、ハーモニー聴奏→伴奏づけがベストです。あとは並行して練習しましょう。

初見―9級も同じですが、どうしても低学年の子供たちは楽譜を見て弾けるところは早く弾き、弾けないところ(2段目の後半がたいてい難しくなっています)で詰まってしまいます。8級までは曲の速さ(allegretto, Moderatoなど)は要求されないので♩=60ぐらいゆっくり弾くことが重要です。なかなかどの子も♩=60ぐらいで一定の速さで弾くのが難しいようです。我が家ではメトロノームを使って練習しました。先生からは予見のときにほんとには弾かずに鍵盤のうえで指を動かして確認するように子供たちは言われていました。

ハーモニー聴奏ーハ長調ト長調ヘ長調イ短調ニ短調ホ短調の両手カデンツを確認したら、展開形を一度子供と一緒に書きだしてみた方がいいと思います。ドミソ→ミソド(第一展開形)→ソドミ(第二展開形)これをI、IV、V、V7で同じように五線譜に書き出し、書き出したものをもとに練習を繰り返します。(担当の先生によってはグレード対策としてプリントで配ってくれることもあるようですが…。)カデンツは間違えて弾いてしまうと、子供たちはそれを覚えて混乱してしまうので、面倒でも初期の段階で一覧表を作ってから練習することをお勧めします。

伴奏付けー問題集ですぐ符号と曲の最後の音でなに調か判断できるように練習します。(実際には試験官がメロディーを弾いてくれるので長調短調かは譜面からでなくてもわかりますが…。)カデンツの何度(I、IVなど)が合うかは、メロディーの音が入っているカデンツを弾けばたいてい正解ですが最後は終止形なので、ポイントで記載したように終止形の練習が必要になります。伴奏形はあらかじめ4/4拍子ならこのパターン(例えばブン・チャッ・チャッ・チャッとか)、3/4拍子ならこのパターン(例えばブン・チャッ・チャッとか)、6/8拍子は3拍子が2組分とあらかじめ決めて練習したほうが効率的です。

メロディー聴奏―あらかじめ問題をピアノで弾いてスマホに録音したものを子供に渡して練習させました。

お疲れ様です。☕ 。 最後まで読んでいただきありがとうございます。だんだん、グレードの級が上がるにつれて、子供たちは親の手を離れていきますが、まだ8級は時々子供達に声がけをしてあげれたらと思いました。