研修医のあるある⑤ ~では、遠慮なく目に点滴入れますね♡~

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今週のお題「怖い話」

 

研修医の仕事No.1はやっぱり点滴でしょうか?4月過ぎから働きだし、やっぱり夏休み明けぐらいまでは緊張していたのを覚えています。

女性や、ご高齢の方、肝臓の悪い方は腕の血管が細かったり、弾力が無くて漏れやすかったりして難易度が高く、点滴が血管外に漏れると皮膚障害がおこったりする抗がん剤等の点滴もやはり経験が求められます。

その他、プレッシャーを感じるのが刺される方(患者さん)から発せられる雰囲気(オーラ)。当然誰だって、点滴は1回で、なるべく痛くなく済ませたいもの。20年前ですが研修医たちは大概、模型を使った練習した後、自分たちの腕で練習しあっていました。当然、針を刺してから血管を探られるのがどんなに痛いか知っていました。

そんな研修医ですが、初めの頃やっぱり、みごとな彫り物がある患者さんにあたると、ほんと怖い、怖い。大概、そのような方はとっても肝が据わっていて研修医に対してやさしかったのを覚えています。(肝臓病とかで長く病気を患っている方が多いので、新人研修医は毎年のことになっているのかも知れません。)でも、彫り物があるところに刺すのも申し訳ない気がしたり、「何回刺してもいいよ。」とか言われたりすると余計緊張したりして…。

夏休みにお互い(研修医同士)の人員不足で仕事が多くなる時期を乗り切ると、今までの仕事に余裕が出てきて、

患者さん:「竜の目のところが入りやすいよ。」

私:「では、遠慮なく目に点滴入れますね♡」

手も動かしながら、口も動かす。そんな研修医に育っていきます。